8.15.2016

私の7つの投資ルール


金融脳となってからいろいろな金融商品を買い散らかして、2015チャイナ・ショックからBrexitまでの乱高下で痛い思いをしました。痛い思い(お金を失うこと)を通じて方針といいますか、ルールの大切さを学びました。「もうかったらいいな、もうかるにちがいない、もうかったら札束風呂に入っちゃおう、CaymanMacanも両方買っちゃうぞ」という願望に基づいて買い散らかしても、短期的にまぐれ当たりをすることはありましょうが、長期的にはターゲットに近づきません。そもそも、ターゲットを設定していないのですから近づきようがありません。なんのためにやっているのか意味付けされないままあちらもこちらも買い散らかして、乱高下に巻き込まれてあちらもこちらも暴落して精神的に動揺。「もういや…」と嫌気。そしてすっきりさっぱりするために手仕舞いをして市場から退場。装備も情報も戦略もなく、バンザイ突撃をして即死。これではいけないと、痛い思いをして知ったのでした…。
まずターゲットがどこにあるのかというところから自問(これが難問。ライフスタイルの根本を見つめる作業。参考記事)を始め、数ヶ月かかりましたが、ターゲットと、その達成のための自分なりのルールが固まってきました。それはおおまかに、シーゲル先生が提唱するディフェンシブ配当再投資の「シーゲル流」に属するようです(先生の本は読んだことがありませんが…)
  1. 10年か20年後の、給料以外のインカムの増大がターゲット
  2. 主観・感情の排除のため、タイミング投資(おっ!この値動きは!チャンスだ!今だ!えいやっ!と売買すること)を避ける
  3. 相場や為替がどうであれ、毎月15日と30日に一定額(+配当金)を購入する。安いと思ってもルール以上は買わない、高いと思ってもルール通りに買う
  4. グロースを避け、バリューorディフェンシブを選好*
  5. 個別銘柄を避け、ETFを選好
  6. 売ったら買わない、買ったら売らない、売るものは買わない
  7. ターゲット達成に寄与するならルールは無視する
*グロースとはアリババ、Facebook、Amazon、テスラモーターズのような、高成長で輝かしい未来を感じさせるキラキラした昇り龍企業群のことです。
一方バリューは成熟したベテラン企業群です。食品、飲料、洗剤、酒タバコ、ヘルスケア、電力、通信のような生活に密着して欠かせず、不景気でも消費量があまり減らない業種がディフェンシブです。
マイクロソフトやアップルは、ひと昔前まではグロースの代表格でしたが、提供する商品が成熟し、インフラ化し、バリューへと変化してきています。マイクロソフトやアップルの成熟に至る過程で、競争に破れ去った無数のグロースが存在します。

このルールを採用すると、恐慌やリセッションによる株価の下落は、すでに買ったものは含み損に沈みますが、これから買う分にはバーゲン価格と言えます。下落時にもルール通り一定額を買うため、平時よりもたくさんの株数が得られるからです。ターゲットは10年か20年後のインカムの増大ですから、評価額よりも株数のほうが重要な数字だ、と思えるため、精神的に動揺せずに済み、バンザイ突撃で玉砕して市場から退場せずに済む、と考えています。
ただし、このルール採用には一つおおきな前提があります。それは「プラスサムであること」という前提です。経済(といいますか、S&P 500などの指数)は長期的には右肩あがりで、恐慌やリセッションがあってもそれは一時的な調整に過ぎず、それらを乗り越え再びもとの右肩上がりの成長軌道へ戻るという前提です。バブル以降の失われた20年、人口減、ゼロ成長、ゼロ金利、デフレ、少子高齢などの衰退フェイズにある我が国では「プラスサム」は夢物語———我が国はゼロサムどころかマイナスサムすらささやかれています———に見えますが、それは地球全体からみると特殊な例でしょう。そうした特殊例を排除すれば「プラスサム」を期待してよいと考えています。この「プラスサム」が将来も続くという前提は、根拠はなく「信心」に近いものです。

私個人は、現在の資本主義といいますか、消費社会といいますか、世界全体の秩序は病んでいる、こんな世界は長続きしない、破滅する、と感じていますが、60年前の「巨人と玩具」という映画で、キャラメルメーカーの社畜のおじさんが同じように資本主義の終焉だとか、人類は不幸だとか、矛盾を隠蔽するのはもはや限界だとか、消費社会の虚しさだとか、ありもしないイメージ宣伝でキャラメルをがきんちょに売りつける非人間性がどうしたとか、こんな社会は永続しない、物質があふれても心は貧しくなるばかりだとか、こんな世界は許されないから破滅しなければならないとかなんとかさんざんに愚痴っていました。60年後の現在もコピペでもしたかのように似たような愚痴を人間は繰り返しています。そのあいだに、破滅するどころか、人類は強烈なプラスサムを得ました。
世界が病んでいて破滅は避けられない、と思うとき、大抵の場合は、そう思う人が病んでいるのです。楽観的情報は無視して悲観的情報は針小棒大にしたがる認知の歪んだ人なのです。病んでいるのはキャラメルメーカーの社畜であり、私であって、世界ではないのです。仮に多くの人が、世界は病んでいると考えるようになった場合、世界は病死や破滅に向かうのではなく、これまでもそうだったように、これからも多くの人によって修正され、よりよい世界となるでしょう。
60年前、人はハエ取り紙を吊るしたバラックに住んで腹にサナダムシを飼っていました。今では冷房の効いた清潔な部屋でダイアナ・クラールをBGMにローストビーフを食べています。先進国の物質文明はすでに十分に発展しました。先進国についてはこれから成長速度は遅くなるでしょう。しかし、先進国以外を見れば、今もバラックに住んでいる人がたくさんいます。これから冷房の効いた部屋に住みたい人がたくさんいます。地球全体ではプラスサムの流れは止まらないでしょう。ある種の人が資本主義の不毛を感じて熱心に世界の破滅を祈ったとしても、プラスサムは止められないでしょう。その流れでグローバル企業は恩恵を受けるでしょう、というのが、さきほどのプラスサムは将来も続くという「信心」です。しかしそれもインカム増大ターゲットという願望で歪んだ認知によってもたらされたにすぎず、根拠はありません。明日、誰かの願いがかなって、人類は滅亡するかもしれません。







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5 件のコメント:

  1. たまごあたま2016年8月15日 22:38

    近い将来に訪れると言われるシンギュラリティ。その後の世界。

    寛容な人工知能にかしずかれてベーシックインカムで暮らしているかも。
    さもなくば人類のために死にものぐるいで戦っているのかもしれないね。

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    1. 囲碁のGoogle Goみると、案外と早くその時がくるかもしれませんね。
      ついこのあいだ、ターミネーター4見ました…。あんな風にならないことを願います…。

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    2. たまごあたま2016年8月17日 14:15

      善良なAIたちは人類を見境なく守ってくれると思います。
      で手段のためなら目的を選ばない人たちに悪用される…

      そんな気がします。

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    3. たまごあたま2016年8月17日 14:21

      目的のためなら手段を…ね(恥

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    4. 使う側が善良じゃないと困っちゃいますね

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